堂島コメ平均®で売上を固定する
田渕さんに聞いてみた
田渕 真也さん
兵庫県丹波篠山で
「株式会社丹波たぶち農場」
を経営。
今回は兵庫の生産者である田渕さんに
堂島コメ平均®を使った
価格ヘッジの実体験
についてお話を伺いました
堂島コメ平均®を使った
価格ヘッジの実体験
についてお話を伺いました
堂島コメ平均®を活用してみての印象
本日はよろしくお願いします。
堂島コメ平均®10月限を活用し、ヘッジをされたと伺いました。
まず結論から伺います。
実際活用してみてどうでしたか?
結論から言うと、相場がどれだけ動いても想定通りの収支で着地できました。
堂島コメ平均を使ってヘッジした分については、本当に”計画した価格”で売れた形になります。
実際の堂島コメ平均®活用の流れ
今回の方法、実際にはどのような手順を踏んで活用されたのですか?
大きく5つのステップですね。
順番に詳しく説明しますね。
-
4月step1
協力してくれる
お米屋さんを探す -
step2
契約内容を決める
-
7月step3
先物市場で売り建玉
(たてぎょく)を持つ -
step4
ちゃんと米作り
-
10月step5
決済する
STEP1
協力してくれるお米屋さんを探す(4月)
2025年の4月に、知り合いのお米屋さんへ相談したところ、「一緒にやるよ」と言ってもらえて。
今回はその方が相手方として取引に協力してくれることになりました。
なるほど。4月というと、作付け前のタイミングですよね。
はい、そうですね。ちょうど今年(2025年)の作付け計画を立てるタイミングになります。
STEP2
契約内容を決める
次は契約の細かい部分を決めていきました。
今回の条件は次のとおりです。
- 品種銘柄
- 丹波篠山産コシヒカリ
- 取引時期
- 2025年10月末
- 取引数量
- 50俵(堂島コメ平均1枚)
- 取引価格
- 10月末の堂島コメ平均+1,650円
「+1,650円」という数字はどのように設定されたのでしょう?
堂島コメ平均®と丹波篠山産コシヒカリの相場に、1,650円分の差があると判断したということでしょうか?
考え方としては逆で、
まず “僕が10月末にいくらで売れれば納得できるか” という着地点を決めました。
7月当時、堂島コメ平均は28,350円。
僕としては 「30,000円で売れれば経営的に十分に満足」 だったんです。
その差額が1,650円なので、そこを上乗せして、「実質30,000円で売れる契約」 にした、という流れです。
なるほど。先に経営的に望む売値を決め、そこから逆算したわけですね。
はい。その条件にお米屋さんも納得してくれました。
「相場に照らして妥当な価格帯だ」と判断されたのだと思います。
STEP3
先物市場で売り建玉(たてぎょく)を持つ
契約が固まった段階で、実際に28,350円で売り建玉を持ちました。
10月末に28,350円で売りたいわけですから、売り建玉という判断ですね。
その通りです。
STEP4
ちゃんと米作り
その後は、いつもどおり全力で米作りに専念するだけです。
STEP5
決済する
10月末になり、先物の決済と現物の取引を行いました。
その時の堂島コメ平均®は40,570円でしたね。
そうです。
そのため先物取引では、
28,350円で売って40,570円で買い戻したので、
611,000円の差損(=〔28,350円−40,570円〕×50俵)。
ここに手数料4,400円を加えて−615,400円となりました。
一方、現物取引では契約通り
40,570円+1,650円=42,220円
で販売し、
2,111,000円(=42,220円×50俵)の売上です。
結果、
1,495,600円が最終的な売上となりました。
これは
「1,500,000円(=30,000円 × 50俵)」から手数料等を差し引いた金額と一致しています。
つまり、"4月に計画した売上にきちんと着地した"ということですね。
※本事例では別途一枚あたり4,400円の手数料等コストが発生
先物取引の考え方
でも今回のケースだと、先物では大きな差損が出ていますよね?
「先物なんて使わない方が良かった」という見方もできるのではないでしょうか。
確かに数字だけを見るとそう思われるかもしれませんね。
ただ、“相場が上昇したからそう見えただけ” で、逆に相場が下落していたらどうだったのか?が重要なんです。
たとえば、10月末の堂島コメ平均が24,000円まで下落していたとしましょう。
そうすると、
先物取引では
差益は217,500円(=〔28,350−24,000〕×50俵)。
ここから手数料を引いて、+213,100円となります。
一方現物取引では
販売価格が
24,000円+1,650円=25,650円となるため、
1,282,500円(25,650円×50俵)の売り上げとなります。
結果として
合計は1,495,600円の売り上げとなるわけです。
これは、
「1,500,000円(=30,000円 × 50俵)」から手数料等を引いた当初想定の売上と同じなんです。
つまり、相場が下落しても、計画した売上で確実に着地できるわけです。
なるほど。
相場が上がっても下がっても、どちらの局面でも経営的に満足できる水準で売上を固定できる、ということですね。
その通りですね。
※本事例では別途一枚あたり4,400円の手数料等コストが発生
ちなみに今回、受け方となったお米屋さんは、堂島コメ平均®で先物を建てていたのでしょうか?
いえ、建てていなかったので、10月末時点の相場価格(堂島コメ平均+1,650円)での仕入れになっていましたね。
つまり、42,220円ですね。
はい。本来、堂島コメ平均で買い建てをしていれば30,000円で仕入れられた計算にはなるのですが、約束した数量を相場価格で仕入れることができただけでも魅力を感じていたようです。
堂島コメ平均®を活用するメリット
実際に堂島コメ平均®を活用してみて、どんなメリットを感じましたか?
「引き渡す数量は決まっているのに、価格は決まっていない」
生産者にとってよくあるこの状況で、今回の仕組みは非常に有効だと感じました。
買い手から“価格はその時の相場で”と言われるケースはよくありますが、そんな場面でも作付け前に売上を固定できるのは大きなメリットです。おかげで借入や設備投資といった経営判断も格段にしやすくなります。
市況の変動に振り回されず売上を確保できる点は、「博打」というよりむしろ 「保険」 に近い安心感がありました。
こうした安定性は、これからの農業経営にとって非常に心強いと感じています。
最後に、今後も堂島コメ平均®を活用したいと思われますか?
ぜひ活用したいですね。
丹波たぶち農場 田渕 真也さん
兵庫県丹波篠山で「株式会社丹波たぶち農場」を経営。野菜専業農家としての創業以来、米・豆類を中心に有機・減肥栽培や観光農業を展開。
地域と共に農地と環境を守る持続可能な農業を実践している。
まずは口座開設から!
当社商品市場でのお取引には、下記いずれかの受託取引参加者(取扱会社)にて口座開設が必要となります。
取引の注意点
商品先物取引における差損益の会計処理について
商品先物取引で生じる差損益は、損益計算上「金融派生商品収益(費用)」として計上され、現物の売買損益とは会計上、別勘定で処理されます。
なお、具体的な勘定科目や表示区分は、各社の会計方針や監査基準に従いますので、詳細については別途ご確認ください。
証拠金について
堂島コメ平均の取引では、まず「証拠金」というお金を預けていただく必要があります。
証拠金とは、万が一値動きで損失が出た場合に備えるための保証金のようなものです。
価格が大きく動いた場合には、追加で証拠金が発生する可能性があるため、お取引の前に仕組みやリスクをよくご確認ください。





